イタリアの公衆電話 ― 2012/11/25 12:56
インターン・丁稚奉公、そして昔話 ― 2012/11/25 20:17
今月初めのNHKラジオ講座、実践ビジネス英語のテーマは「Meaningful Internship」:有意義なインターンシップと言うものであった。
インターンというと、すぐに医者の「インターン」を連想するが、ここではそうではなく、いわば専門職の卵たちの長期学生アルバイトのような制度のことである。経済学やジャーナリズムなどを学んでいる学生が、夏休みの期間中会計事務所や新聞社などで、実際に働く仕組みと言うことである。「しくみ」と言ったのは、アメリカでは100年の歴史があり、企業や公共機関、NPOなどがそう言った学生たちを受け入れる制度を設けているという事で、アメリカの場合最早定着した制度のように思えるからである。
この不況の中、無給で長期間働かせたりといった問題点も浮上しているようだし、いわゆる「青田買い」をどのように防ぐのか、よく分からない部分も多いが、学生が社会人になるための「予行演習」として、基本的には有意義な制度ではないかと思う。
ラジオ講座の中でも触れられていたが、この制度、日本の「でっち奉公」に似た性質があるのではないかと思う。ラジオ講座の中では「apprenticeship」:見習い制度と表現されていたが、無給あるいは極めて安い賃金で働かされるかわりに専門的技能を獲得するために必要な経験をすることが出来、又、エキスパートから指導を受けることも出来る。
日本ではごく一部を除いてすっかり廃れてしまっている「でっち奉公」であるが、アメリカでは多少異なる形だが、今でも盛んに行われているようである。さすがはプラグマティズムの国と言ったところだろうか。
「実践ビジネス英語」はひとつのテーマを2週間、6回に分けて学習するが、その6回目には「talk the talk」というコーナーがあり、講師とパートナーがそのテーマに関するフリートークをする。
今回そのフリートークを聞いて思い出したのが、昔父から聞かされた昔話である。
父はアメリカ統治下の沖縄で工業高校に通っていたが、夏休みになると、毎日バス会社に車(もちろんバス)のメンテナンスのアルバイトに行ったそうである。当時のバスはよく故障したそうで、それでも今のようなコンピューター制御では無かったので、自分たち(ユーザー)の範疇で修理というか、整備をすれば直せることが多かった。そのため、そう言ったメンテのニーズが多かったらしい。その時の話を父はこのようにしてくれた。
「バス会社のアルバイトは面白かった。エンジンやら何やらいじらせてもらえたし、先輩が色々なことを教えてもくれた。昼休みには広場で運転の練習もさせてもらえた。給料?朝8時から夕方5時までで、1日25セントだった。でも昼食に20セントのパンと5セントのコーラを買っていたので、手元には1セントも残らなかった。
でも高校生のアルバイトはこんなものだと誰もが思っていたから、自分も含めて文句を言う奴なんか一人もいなかった。
それが今の若い者は・・・(以下省略)。」
この「アルバイト」、日本伝統の「でっち奉公」ではなく、アメリカの「インターン」に近いやり方だったんだと、父の話を思い出しながら「talk the talk」を聞いていた。
インターン制度にも社会問題として議論になっている部分もあるようではあるが、自分が進みたい道が決まっている学生にとっては基本的に有意義な制度ではないかと思う。ラジオ講座の中では受け入れる企業側の(特に短期的な)メリットについてあまり語られていなかったので、制度として定着するかという点で、ちょっと疑問に感じたりもしたが、自分の子供には機会を見て話題にしてみようかなと思った。
インターンというと、すぐに医者の「インターン」を連想するが、ここではそうではなく、いわば専門職の卵たちの長期学生アルバイトのような制度のことである。経済学やジャーナリズムなどを学んでいる学生が、夏休みの期間中会計事務所や新聞社などで、実際に働く仕組みと言うことである。「しくみ」と言ったのは、アメリカでは100年の歴史があり、企業や公共機関、NPOなどがそう言った学生たちを受け入れる制度を設けているという事で、アメリカの場合最早定着した制度のように思えるからである。
この不況の中、無給で長期間働かせたりといった問題点も浮上しているようだし、いわゆる「青田買い」をどのように防ぐのか、よく分からない部分も多いが、学生が社会人になるための「予行演習」として、基本的には有意義な制度ではないかと思う。
ラジオ講座の中でも触れられていたが、この制度、日本の「でっち奉公」に似た性質があるのではないかと思う。ラジオ講座の中では「apprenticeship」:見習い制度と表現されていたが、無給あるいは極めて安い賃金で働かされるかわりに専門的技能を獲得するために必要な経験をすることが出来、又、エキスパートから指導を受けることも出来る。
日本ではごく一部を除いてすっかり廃れてしまっている「でっち奉公」であるが、アメリカでは多少異なる形だが、今でも盛んに行われているようである。さすがはプラグマティズムの国と言ったところだろうか。
「実践ビジネス英語」はひとつのテーマを2週間、6回に分けて学習するが、その6回目には「talk the talk」というコーナーがあり、講師とパートナーがそのテーマに関するフリートークをする。
今回そのフリートークを聞いて思い出したのが、昔父から聞かされた昔話である。
父はアメリカ統治下の沖縄で工業高校に通っていたが、夏休みになると、毎日バス会社に車(もちろんバス)のメンテナンスのアルバイトに行ったそうである。当時のバスはよく故障したそうで、それでも今のようなコンピューター制御では無かったので、自分たち(ユーザー)の範疇で修理というか、整備をすれば直せることが多かった。そのため、そう言ったメンテのニーズが多かったらしい。その時の話を父はこのようにしてくれた。
「バス会社のアルバイトは面白かった。エンジンやら何やらいじらせてもらえたし、先輩が色々なことを教えてもくれた。昼休みには広場で運転の練習もさせてもらえた。給料?朝8時から夕方5時までで、1日25セントだった。でも昼食に20セントのパンと5セントのコーラを買っていたので、手元には1セントも残らなかった。
でも高校生のアルバイトはこんなものだと誰もが思っていたから、自分も含めて文句を言う奴なんか一人もいなかった。
それが今の若い者は・・・(以下省略)。」
この「アルバイト」、日本伝統の「でっち奉公」ではなく、アメリカの「インターン」に近いやり方だったんだと、父の話を思い出しながら「talk the talk」を聞いていた。
インターン制度にも社会問題として議論になっている部分もあるようではあるが、自分が進みたい道が決まっている学生にとっては基本的に有意義な制度ではないかと思う。ラジオ講座の中では受け入れる企業側の(特に短期的な)メリットについてあまり語られていなかったので、制度として定着するかという点で、ちょっと疑問に感じたりもしたが、自分の子供には機会を見て話題にしてみようかなと思った。
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