WBC-決勝ラウンド進出2013/03/13 08:50

 野球の(自称)世界一決定戦「ワールド・ベースボール・クラシック」の予選ラウンドを日本が勝ち上がり、グループ1位での準決勝進出を決めた。何を隠そう40年来の野球ファンの1人として喜ばしい限りである。

 まあマスコミは3連覇と盛り上げているが、実際の所それは難しい話だろうと思う。過去2回のチームと比べると小粒だし、日本の生命線とも言える投手力が弱い。そのようなチームになっている一番の理由が「メジャー組」の不参加にあることは言を待たない話で、そこが(自称)世界一決定戦と私が思う所以である。メジャーリーガーが辞退しているのは日本に限ったことではないので、それを「優勝できない言い訳」にするのはどうかと思うが、少なくともこの大会が「世界一の国を決める大会」にはなっていないことは間違いないと思う。

 それはともかく、今回の2次ラウンドはちょっと変わったシステムだと思った。敗者復活戦ありの変則トーナメントということで、勝ったチーム同士、負けたチーム同士が戦い、2勝すれば勝ち抜け、2負すれば敗退というシステムだった。

 決して理不尽というわけではなく、理にかなったシステムだとは思ったが、今回2次ラウンドで敗退したキューバにしてみると、ちょっと割り切れない思いが残ったのではないだろうか。

 キューバは最初オランダに負け、日本に負けた台湾に敗者復活戦で勝ち、その後再びオランダに負けて敗退した。つまり、オランダにしか負けておらず、2次ラウンドでは日本と戦っていない。その日本とは1次ラウンドでは対戦して勝っている。

 逆にオランダはキューバに勝っただけで決勝ラウンド進出が決まっており、2次ラウンドでは対戦してない台湾に1次ラウンドでは負けている。

 全ては結果論で、たられば話になってしまうわけだが、負けた方からしてみると、ちょっと引っかかるものが残ってしまうような気がする。

 ではどうするか。まあ順当に考えれば1次ラウンドと同じ「総当り」方式が代替案として考えられるだろう。1次ラウンドはそうだったし、サッカーの予選もこの方式である。

 ただ、今回のような「3すくみ」状態の時、2勝1負で3チームが並ぶということが考えられる。その場合、サッカーでは「得失点差」での順位付けが採用されているが、野球の場合、サッカーに比べて点が入りやすいということ、またサヨナラゲームの場合、ホームランなどの特別な場合を除き、1点差がついた時点で試合終了となるので、得失点差が勝敗の判断基準となると不公平になったりするので、どうも野球にはなじまない方法のように思う。

 なかなか妙案は浮かばないなかで、たられば話の妄想を推し進めてみると、予選ラウンドの結果を足し算して考えてみると、総当り方式の場合、日本は台湾とオランダに勝ってキューバに負け2勝1負、オランダはキューバに勝って日本と台湾に負けて1勝2負、キューバは日本と台湾に勝ってオランダに負けて2勝1負、台湾はオランダに勝って日本とキューバに負けて1勝2負。そうなると決勝ラウンド進出は日本とキューバという事になる。

 ・・・やはり今回の結果、キューバの人たちからするとちょっと不満が出るシステムだったような気がする。