やってしまった・・・2016/11/19 14:08

断線したサーミスタ
        断線したサーミスタ

 我が家の3Dプリンタ「idbox!」は、とりあえず動作して造形できているが、造形物の品質も不満だ、まだまだ本来の性能を引き出せてはいない状況である。特に優先度の高い要改良点としては
 ①バレルのステンレス化
 ②ノズル-造形テーブル間ギャップのばらつき低減
がある。3ヶ月ほど前から造形の際エクストルーダーからノック音がするようになり、色々と調べていると、バレルの上の方でフィラメントが軟化している事が分かった。idbox!のバレルは鉄製なので、熱電伝導率の小さいステンレス製のバレルに交換し、外側にヒートシンクを付けることを計画していた。また、私のidbox!は、場所によってノズルと造形テーブル間のギャップの大きさが変わる。4隅で、ギャップ0.1mmになるように調整しても中央部ではギャップがほぼ0になってしまう。ガントリーの変形が可能性としてはあるので、一度ヘッドを外して再度セットし直そうと思った。

 どちらにしてもヘッドを外す必要があるので、ステンレス製のバレルを入手したこの機会に分解・調整することにした。

 ヘッドを本体から外し、セットスクリューを回してカートリッジヒーターを外す。そこまでは順調だった。その後サーミスタを抜こうとすると・・・抜けない。おかしい。サーミスタはφ3mmの穴にただ突っ込んでいるだけで、接着も何もしていないはずなのに引っ張っても動かない。

 ちょっと力を入れて引っ張っていると、ガラス繊維の被覆から細い導線が見えた。やばいと思い、カートリッジヒーターを再セットし、ヘッドを手に持ったまま加熱してみようとRepetier-Host を起動したところfatal error が出てプリンタのコントロールが出来ない。表示を見ると、ベッドの温度はそれっぽい値が出ているが、ヘッドの温度は0.0℃という表示になっていた。危惧した通り断線させてしまったようである。

 動かないのなら仕方ない。覚悟を決めて引っ張ってみると、案の定中で2本に分かれていた。idbox!では初めてと言っても良いくらいの大失敗である。

 幸いデアゴスティーニのパーツ販売コーナーでは品切れになっていなかった(パーツの中には品切れになっているものもある)。注文しておとなしく待つことにした。

 それにしてもやってしまった。私の場合元々不器用で、こういった機械系のガジェットは「80点の出来で動いていれば余計なことはしない」という主義・・・というか、改良するつもりで下手に分解したりすると、かえって悪い状態になってしまうということが往々にしてあるので、そうやってリスクを回避していた。しかし、idbox!に関しては「80点で動いていても90点を目指して分解・改良する」という意識でいじってきた。今回はそれが仇となった形である。

 まぁ仕方ない。不安ではあるが部品が届けばなんとかなるだろう。それまでバレルを交換して待とうと思う。